曲の製作秘話パート1(全9話): OPETETELEN LENTÄMÄÄN

2018/10/19

このアルバムのツアー最後の3か所を控えた今になって、全9話のシリーズが突然始まった模様です by 大喜びのweb係

 

2016年1月20日。それまでの2か月間、ニューアルバムに向けた曲作りは順調に進み、ノートによれば曲のモチーフはこの時点で18個も溜まっていた。毎夕、北からの風が吹きはじめると、空はパラグライダー達で埋め尽くされた。時折カモメ達も気持ちよさげに仲間に加わり、パラグライダー達に飛び方の手本を示しているかのようだった。滞在中の家から200m先に見える断崖絶壁から空へと飛び立つ、巧みな命知らず達をただ感服しつつ眺めていた。パラグライダーは初めに追い風の中を数m走り、そしてジャンプで浮き上がり、左側の断崖絶壁を伝うようにすうっと飛び、僕らのいるテラスのほんの数m先をかすめて通り過ぎていく。その後彼らは、先住民族グアンチェ族の聖地となっている島の上を飛行し、夕方の日差しに照らされてゆくのだった。その2か月で一番気に入ったパラグライダーは名付けて「レゲエマン」。ジャマイカの国旗の翼を広げ、空中で向こう見ずなアクションを繰り出すのだった。

 

自分はといえば、山中でのハイキングや毎朝の散歩で体のコンディションを徐々に上げようと取り組んだ。海岸沿いの小道のきつい登り坂は、初めは歩くだけでも息切れしていたところを次第に走って上れるようになった。今回の滞在に向かうとき、ここでニューアルバムの曲を全て書き上げ、体調を万全に整えなければという目標を持っていた。ほかの選択肢はなかった。前のアルバムが出てから時間が経っていたし、こんなに悠然と構えて困難に対応していたことは、かつて人生で一度もなかったのではないかと自分でも初めて気がつくほどだった。”Opettelen Lentämään”は自分自身に向けては次の4つのストーリーを語りかけてくれる:パラグライダー特にレゲエマンへの敬意、自分の毎朝のジョギングとアルバム作りがうまくいくようにという魔法のパワー、グアンチェ族の歴史に関して耽った物思い、古代のイカロスの物語についての節。また、曲作り的な観点から言うと、この曲はどっしりとしたギターのマントラの上に成り立っていて、サビのところでは一瞬空に飛び立つような感じを出している。

 

2016年の秋にスタジオでレコーディングをした。アレンジはカーックリとランタラのいぶしのきいたリズム隊の伴奏に多くを依存している。ヴァッレのギターソロは個人的にはこの曲のクライマックスだと思っている。ヴォーカルは可能な限りリラックスした雰囲気にしたくて、グアンチェの断崖上空でのパラグライダー達の儀式を眺めながらテラスでアコギを弾いて曲を書いたときの雰囲気をスタジオ内に求めた。そしてこの曲はアルバムValo jota hengitänのオープニング曲になった。

 

Opettelen lentämäänを聞く:
https://open.spotify.com/track/31IcE0fJvr05RkwjEAK5rI

 

Valo jota hengitänアルバム:
https://www.levykauppax.fi/…/ahola_kal…/valo_jota_hengitan/…

 

ライブ:

10/26 タンペレ Jack the Rooster、11/1 ヘルシンキ G Livelab、11/2 コウヴォラ Kino Kouvo

 

写真 © Marcos Ruiz Abad
 

 

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