Puukkobulevardiとは

2018/07/17

[Tiivistelmä] Kappaleen "Puukkobulevardi" taustatietoja: mikä katu se oikein on ja missä se sijaitsee, ym. Lisäksi kappaleen tekstin käännöskokeiluni. Toivottavasti se ei banalisoi Mellerin runon tunnelmaa niin pahasti. -yp

カッレの5枚目のソロアルバム Pääkallolipun Alla // 海賊旗の元で (2011) の11曲は全て、フィンランドの詩人アルト・メッレリ(1956 - 2005)の詩と作曲家カッレのメロディが時間を超えてシームレスに合体した傑作です。今日はそのアルバムの1曲目、ヘルシンキが舞台のPuukkobulevardiの話をしようと思います。これは来日公演でも演奏する確率が高い曲のひとつでは?と個人的に期待している名曲です。-web係

曲名Puukkobulevardiは刃物通りと訳していますが、直訳するとプーッコ(フィンランドの刃物)通り(ブールバール)で、これはヘルシンキのカッリオ地区北側、ハルユにあるVaasankatuという500m足らずの道に付けられたニックネームです。(地図参照)
 

 

 

そういえば…Puukkobulevardiといえばこの曲も外せません(笑)

 

Puukkobulevardi täynnä baareja sekä hierontaa

プーッコ通りはバーとマッサージ店だらけ

- Vaasankatu (2009)

Ilkka Alanko

 

こんな、ズバリ道の名前がタイトルの曲もありますね(笑)いずれにしても、ここはミュージシャンや文人達を惹きつける魅力を持った場所なのかもしれません。Puukkobulevardiの曲に話を戻すと、詩を書いたアルト・メッレリも、生前きっとこの辺りでお酒を飲んでいたに違いありません。

 

このエリアは、今ではおしゃれなレストランやカフェが増えてきて、ヘルシンキのトレンドの発信拠点のひとつだと思いますが、以前はこの辺り一帯、特にこの通りは悪名高い場所でした。1940〜50年代は戦争帰りの兵士がバーで酔っ払って刀を振り回すような事件もしばしばあり、それが通りのニックネームの由来のようです。(出典1) 

 

また、バーの他に風俗店なども密集し、アルコールやドラッグの闇の売買もあったそうです。地図右側の地下鉄駅(Mのマーク)のある三角形の広場はVaasanpuistikkoといいますが、ニックネームはpiritori(=アンフェタミン広場)で、ここでは警察のパトカーがいる風景が日常茶飯事です。詩中の「楓の葉」はこの広場から風で飛ばされて来たものなのかなと思っています。

 

そして曲の2番「ヘサリ一帯」のヘサリとは、Vaasankatuより1本南側の大きな通りHelsinginkatuの愛称で、「セッラの便所の壁」のセッラとは、HelsinginkatuとFleminginkatuの交差するあたりのレストラン・バーCellaを指します。

 

あと1行目の「BMW」について、日本においては高級外車の代名詞ですが、こちらでは若者が改造のために買う車、または安くて古い車、といったイメージです。

そして「タマラ」という女性名はスラブ系や中東系のような響きを感じます。フィンランド人の名前としては珍しい部類なので、きっと移民の女性なのではと思います。

 

最後から3行目「通用門」については前回の投稿記事「通用門にて」も参考になさってください。

 

ではこの曲の公式MVと訳詞をどうぞ(↓)。フィンランドを代表する詩人の名作にお粗末な訳をつけてしまい申し訳ないのですが…。そして、このメロディは、後からつけられたものとは到底思えないような一体感があると思いませんか?作詞者と作曲者が同じスタジオで相談しながら磨き上げていった曲のようでさえあります。この曲をライブで聞くと、それがどこであってもヘルシンキのあの辺にいるような気分になれるので、日本でもぜひ聴いてみたいです。

 

 

 

Puukkobulevardi // 刃物通り

作詞:アルト・メッレリ

作曲:カッレ・アホラ

 

タマラBMWから降り立つ 刃物通り

秋の風がタマラの ミニスカートをめくり

不機嫌な楓の葉がざわめく 刃物通り

そして水を頼めば ウォッカが注がれる

 

* 見つからない一行を探しに来ている​

それは潜んでいる

それは潜んでいる

どこかこの辺りに 刃物通りに​

 

刃物通りに

 

ヘサリ一帯のどこのバーにでもやってくる

例の青い入れ墨の奴が絡んできやがる

オラ 出せよ オラ 俺様の人生についての詩集をよ

著者メッレリ 立案者ハウッカって具合でよ

収入はフィフティ・フィフティ フェアプレイって具合でよ

 

* 繰り返し

 

タマラはカラオケバーで踊っている ハイヒール姿で

ウンスキ爺さんは歌う 「あの娘はどこからだい?」

時は夕暮れ 元陸上のトップアスリート

若い期待の星と 黒い目をした女が

一緒にダンスしようとしている

「お前さんにふさわしいと思うかね、あの娘は」

 

見つからない一行を探しに来ている​ 刃物通りに

例えばセッラの便所の壁で見つかるだろうか

 

ドゥーディルーラ・ルーティヤドゥーラ

ララバイが流れる 刃物通り

 

タマラはカラオケのお立ち台で踊る

店主はソーダ割りダブルウォッカ2杯を マスターカードで支払う

そして 不意打ちのフラッシュが店じまいを告げる 刃物通り

 

見つからない一行を探しに来ている​

分かっている この辺にあることは

この街が酔っ払って 眠りにつくとき

車輪のきしみと共に 新聞配達員が動き出し

ついに朝刊が届く

 

ヘー エエエエ (x2)

 

刃物通りで 誰かが怒鳴る

「くたばれ売春婦め!」

通用門の雨樋が轟音を立てる

そして半月が 水たまりに溺れてゆく

 

見つからない一行を探しに来ている

 


Lähteet // 出典
(1) Rakas Puukkobulevardi https://www.city.fi/blogit/8/rakas+puukkobulevardi/109928
 

 

 

 

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